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木を使う
木材の種類
●鹿児島で使われている木材
- 【国産材】
- ○杉(スギ) 英名:Japanese cedar 学名:Cryptomeria japonica
本州、四国、九州に分布し、日木の代表的な樹種のひとつで、古くから各地で植林され、北海道でもスギの人工林を見ることができます。近年は輸入材の増加などの影響もあって、価格が低迷し、間伐の遅れなどが問題になっています。地域などによって色や材質に差があり、秋田杉、吉野杉、屋久杉などの名称で流通しているものもあります。心材と辺材の色の差が明らかで、辺材は白色、心材は桃色から濃い赤、ときには黒いものまであります。日本の針葉樹の中では、やや軽く柔らかい木といえます。
用途は、建築全般、土木用などと極めて広範囲に利用されています。

- ○檜(ヒノキ) 英名:Hinoki cypress 学名:Chamaesyparris obtusa
福島県東南部以南の本州、四国、九州に分布し、中腰から尾根筋にかけての山の斜面で良く育ち、スギと並んで日本の代表的な樹種です。長野県の木曾から岐阜県の裏木曾一帯の木曽谷及びその周辺の飛騨地方と和歌山県高野山、高知県西部に良い材質のヒノキがある地域として知られています。年輪はあまりはっきりしておらず、心材の色は淡い紅色で、辺材はほぼ白色です。美しい光沢や特有の芳香があることに加え、心材の耐久性が高いなどあらゆる面から見て優れた材料といわれています。
用途は、建築全般、特に柱、土台、床柱、建具等、高級建築に用いられています。

- ○赤松(アカマツ) 英名:Japanese red pine 学名:Pinus densiflora
北海道の渡島半島から四国、九州まで分布し、海岸から入った山地に多く生育しています。心材の色はやや黄色を帯びたピンク色から赤褐色のものまであり、辺材は黄白色です。材面にヤニ(脂〕が出るので表面に出るような使い方は少なく、比較的通直なものが少ないため、主に曲がった丸太のような状態で梁など構造材として利用されています。
- ○黒松(クロマツ)
本州、四国、九州と朝鮮半島南部の沿岸まで分布し、海岸砂防用に造林されています。用途は、アカマツ同様で、やや重硬、心材部が少ないという特徴があります。
- ○琉球松(リュウキュウマツ) 学名:Pinus luchuensis Mayr
奄美大島群島、琉球列島の山地に広く分布する。樹皮は、黒灰色で、深裂しクロマツに似ています。トカラ列島以南に分布し、伐採跡地や造成地、法面などの日当たりの良い場所にいち早く侵入し、生育します。材は、帯黄褐色で、樹脂を含み、反りやすく割れやすいが、強度は高いという特徴があります。
材の用途は、集成材として内装材、家具材、フローリング等に用いられます。

- ○楠(クスノキ)
関東以西の本州、四国、九州、沖縄などに分布します。散孔材で、辺材と心材の境界はやや不明瞭です。心材は、黄褐色から淡褐色で、ときには部分的に紅色を帯びていることがあります。材の用途は、建築材、フローリング、家具などに使われています。
- ○欅(ケヤキ)
本州、四国、九州に分布し、新緑と共に淡黄緑色の花を開き、樹皮は淡褐色、老樹は片状に剥離します。
木理が美しく、狂いが少なく、水湿にも良く耐えて保存性の高い優良木です。
材の用途は、建築、船舶、車両、機械、楽器、彫刻など用途が広く、玉杢は珍重されます。とくに神社、仏閣、船の竜骨、臼、漆器椀の木地、民芸品等に利用されます。

- ○板椎(イタジイ) 学名:Castanopsis sieboldii Hatsusima
関東南部以西に分布し、伐採後は強い萌芽力で更新していきます。樹皮は、黒褐色で、深く縦裂し、葉は、革質で、下面は銀白色に呈しています。材は、淡黄白色で、反張割裂し易いが水湿には強く、堅硬・緻密ではあるが肌目は粗いという特徴がある。
材の用途は、建築材、器具材、薪炭材、土木用材、椎茸ほだ木などに用います。樹皮は、漁網の染料、種子は食用となります。
- ○イスノキ 学名:Distylium racemosum S.etZ.
近畿以南に分布し、土地に対する適応性が高く、潮風や潮水に対する耐候性があります。樹皮は、暗灰黒褐色ではじめ平滑であるが後に鱗片状にはげます。葉は、革質で緑に鋸歯がないかまたは上端近くに1〜2個の鋸歯があります。心材は、暗紫紅色から紅褐色であり、材は堅硬で緻密、割裂困難で加工し難く、耐朽保存性が高く、美しい。
材の用途は、建築材、木櫛材、三味線の棹(サオ)、そろばん玉となり、薪炭材としては一級品。木は防風林、生垣として植栽もされます。木灰は、製陶用に利用されます。

- ○イジュ 学名:Schima walllihii
奄美大島以南に分布し、リュウキュウマツとともに二次林でよく見かけます。樹皮は幼木では灰白色であるが、成木では厚く亀裂します。葉は互生し、成木では枝端に集まる傾向にあります。心材は、淡黄白色であり、心材は、淡褐黄色、堅硬で割裂性に乏しいという特徴があります。
材は、耐蟻性が強いので、イヌマキやモッコクにつぐ第一級の建築材として用いられていました。
- ○イヌマキ 学名:Podocarpus macrophyllus D.Don
房総半島以西の本州、四国、九州、沖縄などに分布し、耐陰性が強い樹種です。樹皮は灰白色で浅く縦裂し、鱗片となって剥離します。辺材は白色で、心材は帯赤褐色であり、木目は密で、反張割裂がなく加工は容易に出来ます。鉋をかけると光沢があり、対蟻性、耐湿性があるという特徴があります。
材は、建築材・家具材・器具材として珍重されています。また、耐蟻性がいので、一級の建築材として用いられています。
- 【輸入材】
- ○オウシュウトウヒ(ホワイトウッド) 英名:Norway spruce.European spruce 学名:picea abies
ヨーロッパアルプス,バルカン半島,北口シアなどヨーロッパに広く分布し,植栽も行われている樹種で,欧米における市場名「ホワイトウッド」として、近年,日本に集成材などの建築資材として輸入が急増しています。日本のエゾマツと同様に色は白く,軽く柔らかい材質で加工しやすい木材ですが,シロアリの食害や腐りやすく使用部位に注意が必要です。また,日本ではドイツトウヒとも呼んでいます。

- ○オウシュウアカマツ 英名:Scotspine.Norwaypine(市場名:Redwood) 学名:pinus sylvestris
ヨーロッパから□シアのシベリア地方まで広く分布しており,最近、日本への輸入が増加しており,欧米の市場名「レッドウッド」として流通してしいることもあります。オウシュウトウヒと同様にヨーロッパの代表的な木材です。色は心材が赤褐色で辺材が淡黄色,材質は日本のアカマツとほとんど同じでヤニ(脂)が滲み出るなどの性質があります。形質が良く建築材料として使われています。

- ○ラジアータマツ 英名:Radiatapine.Monterey 学名:pinus radiata
原産地は米国のカルフォルニア州,メキシコのバハカリフォルニアで,近年,日本にニュージーランドやチリで植栽されたものが梱包用材,合板,建築資材などとして大量に輸入されています。色は,心材が淡褐色ないし褐色,辺材が黄白色で,成長が早く年輪幅が広い樹種です。心材の保存性は地面に接触しないところでは良いといわれています。
- ○米松(ベイマツ) 英名:Douglas fiir.Red fir.Oregon pine.Yellowfir 学名:pseudotsuga menziesii
カナダのブリティシュコロンビア州から米国のカリフォルニア州にかけて分布し,日本には古くから輸入されている木材で現在も大量に輸入されています。黄色を帯びた赤褐色のものをイエ□ーファー,赤褐色のもの在レッドファーと呼び,ヤニ(脂)が滲み出てくる性質がありますが,針葉樹としては重く硬い材質を持っており,梁などとして使われます。
- ○米栂(ベイツガ) 英名:Westanhemlock. Westcoat hemlocok. pacific hemlock 学名:Tsuga heterophylla
北米アラスカ州南部から米国西南部までの太平洋沿岸に分布しています。色は,白色,黄白色,淡褐色で,耐久性は低く含水率が高い場合には腐りやすいなどの性質がありますが,日本では,保存処理をして土台用などとして利用されています。
- ○北洋カラマツ(ダブリカカラマツ,シベリアカラマツ,グイマツ) 英名:Dahurica larch 学名:Larix gmelinii
□シアのシベリア,サハリン,沿海州などに分布し,北海道では植林もされています。色は,心材がやや黄色みをおびた褐色で,辺材は淡黄白色で,重く硬い材質を持っており,主に合板用として使われています。材面にヤニ(脂)が滲むなどの性質があるといわれています。
輸入木材は名前もいろいろあり,海外の木材の名前に「レッドウッド」,「ホワイトウッド」がありますが,各国や地域での商業的な呼び方を含んでいて,性質の異なる樹種なのに同じ名前で流通しているものがあります。例えば,極めて耐久性に優れた木材である北米地域のセンペルセコイヤと耐久性が中心の欧州地域のオウシュウアカマツが同じ「レッドウッド」という市場名扱われている場合があります。
- これ以外にも,たくさんの木の種類があるので随時紹介していきます。
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