木材の性能等を規定した制度

JAS制度
 JAS制度は,「農林物資の規格化及び品質表示の適性化に関する法律(JAS法)」に基づいて,農林水産大臣が制定した日本農林規格(JAS規格)による検査に合格した製品にJASマークをつけることを認めるもので,これによって,製材などの農林物資の品質の改善,生産の合理化,取引の単純公平化などが図られることが期待されています。
 また,木材製品のJ A S規格には,針葉樹の構造用製材,針葉樹の造作用製材,集成材,合板,フローリング等がありますが,木材製品の購入に際しては,その使用目的により構造材,造作材等使い分けることが大切です。これら用途ごとに品質・性能が保証されたJASマーク製品を使用することをおすすめします。

製材,押角及び耳付材に関するJAS規格(日本農林規格)の対象品目は,現在下記の22品目が定められています。

  1. 針葉樹の構造用製材
  2. 人工乾燥構造用製材
  3. 保存処理構造用製材
  4. 針葉樹の造作用製材
  5. 人工乾燥造作用製材
  6. 保存処理造作用製材
  7. 針葉樹の下地用製材
  8. 人工乾燥下地用製材
  9. 保存処理下地用製材
  10. 広葉樹製材
  11. 人工乾燥広葉樹製材
  12. 保存処理広葉樹製材
  13. 機械等級区分製材
  14. 枠組壁工法構造用製材
  15. 保存処理枠組壁工法構造用製材
  16. 機械による曲げ応力等級区分を行う枠組壁工法構造用製材
  17. 押角
  18. 人工乾燥押角
  19. 保存処理押角
  20. 耳付き材
  21. 人工乾燥耳付き材
  22. 保存処理耳付き材

構造用製材 JAS構造用製材 表示例
左のJASマークは
  • 樹種の欄は,「ヒノキ」
  • 種類の欄の「乙」の表示は,縦使いの柱(柱,床束等)をいいます。
    また,「甲」と表示している場合は,横使いの材(根太,梁,桁等)をいいます。
  • 等級欄の木材の強度が,目視等級区分では
    • 1級は「★★★」,2級は「★★」,3級は「★」で表します。
    • また,機械等級区分では,「E110」,「E70」等で表します。
※使用する部分によっては3級でも十分な強度を有しています。上位級のメリットは設計上必要がある場合に,その性能が発揮されます。
  • 乾燥欄の「SD 20」は,寸法仕上げをした乾燥材で含水率20%を表しています。また,「D 20」とある場合は乾燥材(未仕上げ)で含水率が20%を表します。
  • 寸法欄の表示は,木口寸法が10.5cm×10.5cm,材の長さが3mであることを示します。
  • 製造業者の欄は,製材工場を表します。

家を建てるときに求められる性能等に関する制度
 住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)の性能表示制度では,土台の防腐,防蟻対策として1.ヒノキ,ヒバ等を使用,又は2.K3(JAS規格の保存処理区分:通常の腐朽・蟻害のおそれのある条件下で高度の耐久性の期待できるもの)相当以上の防腐,防蟻処理したものを使用することになっています。
土台に使用する木の区分 樹  種  名
そのまま土台に使える木 ヒノキ、ベイヒ、ベイスギ等
(品確法の劣化対策等級におけるヒノキ相当)
耐久性が高いが
保存処理が必要な木
カラマツ、ベイマツ、ダフリカカラマツ(注1)等
(JAS構造用製材のD1区のヒノキ相当以上外)
耐久性が低く
保存処理が必要な木
アカマツ、トドマツ、エゾマツ、ベイツガ、ラジアタマツ、スプルース(注2)等
(JAS構造用製材のD2区分)
注1:北洋産のカラマツ
注2:スプルースはオウシュウトウヒ(ホワイトウッド)を含む

スギの圧縮の基準強度
建築基準法においては,一般的に多用される樹種の基準強度が定められており,J AS表示のないものは無等級材として取り扱われ,例えば乙種構造材(主として柱など圧縮性能を必要とする部材)で比較すると無等級材(ノンJ A S製品)はその評価が低くなってます。