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Q 木造住宅のシロアリによる被害の予防、駆除の方法を教えて下さい。
A 予防には、新築のとき床下に木材の切り屑や木片を残さず清潔にし、床下の地面をコンクリートで固めるか、基礎、束石のまわりにシロアリ土壌処理剤を散布します。また、床下の木材や地面に近い外壁の柱、下地には防腐・防蟻処理材を使い、さらに薬剤を塗布すれば安心です。駆除も同様な土壌処理や木材被害部分に窄孔して薬剤注入を行います。
1) 日本にいるシロアリの種類は10数種類ありますが、木造建築物や木質外構部材を食害する主要なシロアリの種類はヤマトシロアリとイエシロアリの2種類です。ヤマトシロアリの北限は北海道旭川付近で、それより南はどこでも分布しています。イエシロアリは三浦半島、房総半島より南西の海岸地帯に分布していますが、年平均気温が4℃以下の寒い地域には生息していません。それゆえ、関東地域ではヤマトシロアリを対象に考えればよいでしょう。
2) 木造建物の場合は建物の床下の土からコンクリート基礎や床組の表面に、土で固めた蟻道というシロアリの通路に相当するトンネルを作って這い上がり、木部に侵入するのが普通です。それで、建物でシロアリの被害の有無を見分けるには、床下を点検して蟻道がコンクリート基礎または床組の表面にあるかないかを調べることです。もし蟻道があればその延長上の木部には必ずシロアリが侵入しています。外構部材の場合は土を通って直接または蟻道をつくって木材の中に侵入して木材の内部を食害します。
3) シロアリの被害を予防するには、新築の建物の場合、床下の表面や地中に木材の切り屑や木片を残さないように清潔にします。また、床下の地面をコンクリートで固めるか、または基礎の内側の地際から20p巾の地面、束石のまわり、及び給排水管の立上がり部分のまわりの土に、乳剤タイプか粒剤タイプのシロアリ土壌処理剤を散布します。また、木部については床下部材と外壁の柱、モルタル下地板の地面より1mの高さまで、防腐・防蟻剤を加圧注入した木材を使うか、表面処理剤を塗布します。
4) 既設の建物の場合、床下を点検してシロアリの被害を発見した場合は、予防と同じように土壌処理をすることと、床部材の被害部分に穴をあけて薬剤を注入します。このようなシロアリ防除工事を行うには、処理用防蟻剤は人体にも有害ですから、専門の業者に頼んで施工して貰った方が良いでしょう。
一般的な「シロアリ防除」のことについては、下記の協会へお問い合わせ下さい。
(社)日本シロアリ対策協会
東京都新宿区新宿1-12-12 オスカカテリーナ4F
Tel 03-3354-9891 Fax 03-3354-8277
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