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Q 最近、遮音フローリングが宣伝されていますが、その性能や価格はどんなものですか?
A 遮音床商品には遮音等級が表示されているのが普通です。この値で商品の遮音性能程度を判断することが出来ますが、自家にそれを施工するとその表示遮音性能を発揮すると考えてはいけません。施工した建物の床の性能で効果はまるで違うからです。また、床衝撃音は軽量衝撃音と重量衝撃音の2種類があり、後者の遮音は大変困難です。問題が起きている床の改修の場合は高度の技術と経験をもった施工者に依頼する必要があります。
1) マンションなどの鉄筋コンクリート造の集合住宅で、居住性などから木質床材が増加し、これに伴い顕在化した上階の子供の飛びはね(重量衝撃音)、歩行する靴音、家具の移動などの騒音(軽量衝撃音)を防止するために開発されたのが遮音フローリングです。
2) 普通床材の直貼りやスラブ上に直置きした根太の床に替わって、振動を減衰してくれるゴムや発泡プラスティク、繊維マットをフローリングに貼り合わせたものや空気層を持たせた床構造とすることにより遮音床製品、システムが造られています。
3) 床に対する遮音は、躯体の床性能によるところが大きく、商品表示の遮音等級はある条件の躯体床に施工した時の結果で、自家の条件と対比する必要があります。 遮音性能はJISに定められた床衝撃音レベルの試験方法による遮音等級(表1)で示されますが、普通の生活には適用等級1級以上(表2)が好もしいとされています。
4) 価格は材質、仕上、遮音等級で異なり、コンクリート直貼り用の例をあげます。
軽量衝撃音L-50 |
ナラ単板貼 |
厚12mm |
幅75mm |
長900mm |
13,490 円/m2 |
L-48 |
ナラ無垢材 |
13 |
60 |
455 |
30,240 〃 |
L-45 |
ナラ単板貼 |
12 |
75 |
900 |
15,990 〃 |
表1 床衝撃音の遮音等級はL-40からL-65まで、遮音性能の高いものから順に第1号から第6号まで、号数で呼びます。
遮音等級 |
走り回り・足音など |
椅子・物の落下音など |
集合住宅での生活 |
L-45 第1号 |
聞こえるが気にならない |
スプーンを落とすと微かに聞こえる |
少し気をつける |
L-50 第2号 |
ほとんど気にならない |
10円玉、100円玉を落としたり、椅子を引きずると聞こえる |
やや注意して生活する |
L-55 第3号 |
少し気になる |
椅子を引きずる音がやや気になる |
注意すれば問題ない |
L-60 第4号 |
やや気になる |
1円玉の落下音も聞こえる |
お互いに我慢できる程度 |
L-65 第5号 |
よく聞こえ、気になる |
サンダルの音が気になる |
子供がいると文句が出る |
L-70 第6号 |
大変よく聞こえ、気になる |
たいていの音がはっきり聞こえ、うるさい |
子供がいても上が気になる |
表2 床衝撃音レベルに関する適用等級(居室)
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部位 |
特級 |
1級 |
2級 |
3級 |
集合住宅 |
隣戸間界床 |
L-40、L-45 |
L-45、L-50 |
L-50、L-55 |
L-60 |
戸建住宅 |
同一住宅内2階床 |
L-45、L-50 |
L-55、L-60 |
L-65、L-70 |
L-70、L-75 |
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