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Q 建築、家具など色々なところで合板が使われていますが、どんな種類、特徴があるのでしょうか?
A 合板は「普通合板」と表面に化粧単板を貼ったり、プリントや塗装した「特殊合板」に大別され、接着の耐水性の優れた順に、特類、1類、2類合板に区分されております。また、用途・特性別にはコンクリート型枠合板、構造用合板、足場用合板、難燃合板等があります。合板は広い面を持ち、用途にあった耐水性、強さのものを選ぶことができ、便利な優れた材料といえます。
1) 合板は、わが国では古くから広く利用されてきたもので、ベニヤ板とも呼ばれてきました。ベニヤは単板の英語です。
合板は、丸太をロータリレースで薄く丸剥きした単板を、一枚ごとに直交させながら3枚以上、奇数枚を接着剤で貼り合わせたものです。このような単板の組み合わせにより製造するため幅広いものが得られるほか、ロータリーレース単板は横方向の強さを失っているため、合板の縦方向と横方向の強さはそれぞれの方向の単板の量にほぼ比例します。したがって強さを設計することができます。さらに、水分の変化による伸び・縮みが小さいという特徴があります。
2) 合板の厚さは用途によって
2.5mm、4mm、5.5mm、12mmなどさまざまですが、大きさは幅91×長さ182cm(三六板)または122×243cm(四八板)が普通です。使用樹種はかってはほとんどが東南アジア産のラワン、メランチ類でしたが、資源的な制約から針葉樹材が増加しています。また、接着力の耐水性の程度によって強い方から特類、1類、2類、3類に分類されています。これらは接着剤や接着方法によって決まります。さらに、一般の「普通合板」に対し、表面に化粧単板を貼ったり、プリントまたは塗装したものを「特殊合板」といいます。どちらもJASで定められています。
3) 用途・特性別にコンクリート型枠用合板、構造用合板、難燃合板、足場板用合板等があり、それぞれ適応する性能を持っています。
用途では住宅の屋根、床下地、壁パネルなどには強度の保証された9mm以上の構造用合板が使われており、2×4工法の合板壁は構造上重要な役割を果たしています。住宅用木質床のいわゆる複合フローリングもその大半は厚さ12mmの合板が台板です。さらに、洋間などの壁面材あいは天井材として、表面に各種天然木化粧単板を張った薄めの特殊合板が使われます。また、高層建築の現場等ではコンクリート型枠用合板が利用されていま
このほか、家具・建具、楽器・運動具などへの利用も多く、合板は私達の生活に欠くことの出来ない材料となっています。しかし、未だに耐久性に不安をもっている人がいます。日本農林規格では接着耐水性について、例えば2類以上で、濡れたままの状態で所定の強さがあることを求めています。従って使用場所にあった性能の合板を選ぶことが肝要です。また、近年、住宅での各種木質材料からのホルムアルデヒド放散対策が緊急な課題となり、合板についても接着条件の改善によって放散量を著しく低減した低ホルムアルデヒド合板が製造されるようになっています。
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