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Q 樹種によって木の強さ、収縮率、耐久性が違いますが、一体何が違っているのですか?
A 樹種によって細胞の種類や形が違いますが、その違いは強さや収縮率、耐久性などにはあまり影響しません。木の強さは、節や目切れなどの欠点の程度によって違ってきます。したがって樹種に固有な樹形や枝の付き方や太さにも影響され、同じ樹種でも材種(寸法と木取り)によって違いがでてきます。欠点が同じ程度なら、木の強さは密度(比重)にほぼ比例します。すなわち、密度の大きい樹種ほど強いといえます。節や目切れなどの欠点による影響は圧縮と曲げで異なり、たとえば梁などの横架材では節の位置によって等級付けが変わります。
収縮率は方向によって大きな違いがあるので、製材の木取りによって変わってきます。繊維軸の方向にはほとんど収縮しませんが、繊維と直角方向では、ほぼ密度に比例します。したがって密度の小さいキリは収縮率が小さく、家具に適しています。接線方向の収縮率が半径方向の約2倍なので、板を乾燥すれば幅方向に反ります。例外は柾目板だけです。節や繊維走行の乱れなどがあると、不均質な収縮が起こるために縦反り、ねじれ、曲がりなどの狂いが生じます。
耐朽性は心材に含まれる精油成分の種類と量に大きく依存します。心材は樹種によってそれぞれ特有の精油成分を含んでいます。精油成分は属や科に共通する場合が一般です。辺材にはそのような成分が少ないことと澱粉があるために、耐朽性は劣ります。
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